不登校の上の子と、保育園に通う下の子――きょうだいの送迎・世話と仕事、どう両立する?
上の子が学校に行けなくなった一方で、下の子はまだ保育園に通っている――そんなご家庭では、朝の景色が一気に複雑になります。下の子を保育園に送り届けなければならない時間に、上の子を家に残していいものか。仕事に向かう足取りは、上の子だけが不登校のときよりも、もっと重く感じられるかもしれません。「上の子にも下の子にも、十分に向き合えていない」という後ろめたさを抱えている保護者の方も少なくないはずです。今日は、きょうだいそれぞれのペースがある中で、送迎や世話と仕事をどう回していくか、一緒に考えてみたいと思います。
「上の子を置いて、下の子を送る」ことへの罪悪感
保育園の送迎時間はほぼ決まっていますから、下の子のために家を出る時間は動かせません。その一方で、上の子は学校に行かず家に残ります。「下の子を優先しているみたいで、上の子に申し訳ない」「上の子だけ置いていくようで心配」――そうした気持ちを抱くのは、決して珍しいことではありません。ただ、保育園への送迎は下の子の生活を守るために必要なことであり、上の子への愛情が足りないからではありません。二人のどちらかを選んでいるのではなく、それぞれに必要なことを並行して行っているだけだと捉え直してみてください。
きょうだいそれぞれの事情を整理するポイント
- 下の子の送迎にかかる時間(往復・園での身支度)を具体的に書き出し、上の子が一人になる時間を「見える化」する
- その時間帯、上の子は寝ている・起きているなど、実際の生活リズムを確認する
- 上の子に「その間、一人にするけど大丈夫?」と、できるだけ具体的に伝えて了承を得ておく
- 下の子の送迎を家族(配偶者・祖父母など)と交代できる日がないか、週単位で洗い出す
- 上の子・下の子、それぞれに「あなたのことも大事に考えている」と伝わる時間を、短くてもいいので別々に作る
送迎時間そのものを大きく変えるのは難しくても、「上の子が一人になる時間はどれくらいか」「その時間、上の子はどんな状態で過ごせているか」を具体的に把握しておくだけで、漠然とした不安はかなり軽くなります。
今日からできる具体的なアクション
- 送迎で家を空ける時間帯を、上の子と一緒にカレンダーや紙に書き出し、見える形にしておく
- 「送迎から戻ったら一緒に朝ごはん」など、上の子と過ごす時間を送迎の前後にセットで組み込む
- 配偶者や祖父母に送迎を頼める曜日を、無理のない範囲で一つだけでも作ってみる
- 下の子の送迎中、上の子と連絡が取れる手段(電話・メッセージなど)を一つ決めておく
- 週末など時間のあるときに、上の子だけと過ごす時間を意識的に作る
すべてを一度に整えようとせず、「まずはこれだけ」と決めて一つずつ試してみることをおすすめします。うまくいかなければ調整すればよく、完璧な仕組みを最初から作る必要はありません。
やってはいけないこと・よくある誤解
- 「下の子の送迎で手一杯だから」と、上の子への声かけを後回しにし続けてしまう――短時間でも、意識して関わる時間を作ることが大切です
- 上の子に「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから我慢して」と、下の子と比べるような言い方をしてしまう――不登校で気持ちが揺れている時期は、特に慎重な言葉選びが必要です
- 下の子にも「お兄ちゃんは学校に行っていない」ことをどう説明するか、後回しにしてしまう――年齢に応じた言葉で、早めに簡単に触れておくと混乱が少なくなります
- すべてを自分一人で回そうとして、配偶者や周囲に頼ることを諦めてしまう――一人で抱え込むほど、どちらの子にも余裕を持って接しにくくなります
頼れる窓口・選択肢
きょうだいそれぞれの事情が絡み合う状況は、家庭の中だけで抱え込むと視野が狭くなりがちです。上の子については学校のスクールカウンセラーや教育相談窓口、下の子の預け先については保育園の担任やお住まいの自治体の子育て支援窓口など、それぞれの窓口に「実はきょうだいで事情が違って」と率直に相談してみてください。富士見市をはじめ、ふじみ野市・川越市・志木市・三芳町・新座市など東武東上線沿線の自治体でも、教育相談と子育て支援それぞれの窓口が用意されています。一つの窓口で両方の答えが出ないこともありますが、それぞれの担当者に状況を共有しておくだけで、いざというときに動きやすくなります。
編集部からのメッセージ
上の子と下の子、それぞれのペースや必要なことが違う中で、一人で両方に完璧に応えようとすると、どうしても苦しくなってしまいます。送迎の合間の数分でも、「あなたのことも見ているよ」という気持ちが伝われば、それは十分な関わりです。うまく回らない日があっても、それは頑張りが足りないからではありません。きょうだいそれぞれの事情に、周りの手も借りながら、少しずつ向き合っていければと思います。
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