「高卒資格」と「高認(高校卒業認定)」の違い——就職・進学にどう影響するか

「高認を取れば高卒と同じでしょ?」という声と「高認じゃ意味がない」という声——どちらも耳にしたことがある方は多いかもしれません。どちらも一面の事実を含みつつ、正確とは言い切れない部分があります。この記事では、「高卒資格」と「高認(高等学校卒業程度認定試験)」の違いを整理し、就職・進学それぞれへの影響を2026年5月時点の情報をもとに解説します。制度の詳細は文部科学省の公式情報でご確認ください。

「高卒資格」と「高認」——まず基本を整理する

この二つは名前が似ているようで、仕組みがまったく異なります。一言で言うと:

  • 高卒資格:高校に在籍し、所定の単位と時間を修めて「卒業した」という事実・学歴
  • 高認:「高校を卒業した人と同等以上の学力がある」と国が認定する試験制度

最大の違いは「卒業したかどうか」です。高認はあくまで試験合格による認定であり、「高校を卒業した」という学歴にはなりません。

高卒資格を得るには

高校に入学し、必要な単位を取得して卒業すると「高等学校卒業」という学歴が得られます。全日制で3年、定時制・通信制では3〜4年かかることが多いですが、卒業すれば学校の種別にかかわらず同じ「高校卒業」という学歴になります。通信制や定時制だからといって学歴の価値が変わるわけではありません。

富士見市・ふじみ野市・志木市・新座市・朝霞市のある埼玉県西部エリアからアクセスしやすい通信制・定時制高校も複数あります。学校の形態よりも「自分が卒業できる環境かどうか」を軸に選ぶことが大切です。

高認(高校卒業認定)を取るには

高認は文部科学省が年2回(8月・11月)実施する試験です。国語・数学・英語・歴史・公民・理科など、最大8〜10科目に合格することで「高等学校を卒業した者と同等以上の学力がある」と認定されます(2026年5月時点)。すべての科目を一度で受ける必要はなく、合格した科目は次回以降に持ち越せるため、自分のペースで取り組めます。

また、以前在籍していた高校で修得済みの科目によっては、一部科目の免除が認められる場合があります。高校を中退した方も受験できますので、過去の単位をうまく活用することで負担を減らせる可能性があります。

就職・進学への影響はどう違う?

就職について

多くの求人票に「高卒以上」という条件があります。この場合、高認のみを持っている方がその条件を満たすかどうかは企業によって判断が異なります。「高校卒業者と同等」とみなす企業もある一方、字義通りに「高校卒業者」と解釈するケースもあります。特に公務員試験や一部の大企業では、学歴要件を厳格に設けていることがあるため、応募前に確認が必要です。

ただし、高認取得後に大学・短大・専門学校を卒業すれば、最終学歴はその学校の卒業になります。「高認か高卒か」という差は、長期的なキャリアでは意識されにくくなることも多いです。

進学について

大学・短大・専門学校の受験資格という点では、高認合格で高卒資格と同等に扱われます。センター試験(現・共通テスト)や各大学の個別試験も受験できます。ただし、一部の学校や奨学金制度では「高校卒業」を条件としている場合があるため、気になる場合は各機関に確認してみてください。

どちらを選ぶか——状況別の考え方

どちらが「正解」かではなく、今の自分の状況と目標に照らして考えることが出発点です。

  • 大学・専門学校への進学を考えている:高認でも進学できます。在籍できる高校があるなら通信制等で卒業資格を取る方が選択肢は広がりやすいですが、まず高認で受験資格を得るルートも現実的です。
  • すぐに就職したい:高認取得後に就職活動も可能ですが、志望する職種・企業の採用条件を事前に確認しておくと安心です。
  • 時間をかけずに区切りをつけたい:高認は1〜2年で取得できるケースもあります。まず高認で学力証明を得て、その後の進路を考えるという順序もあります。
  • 在籍していた高校に戻る予定がない:高認→大学・専門学校という流れが現実的なルートの一つです。

よくある誤解・不安に答えます

Q. 高認を取れば高卒と同じになる?
「高校を卒業した者と同等以上の学力がある」という認定であり、「高校を卒業した」という学歴とは異なります。ただし大学受験など多くの場面では同等に扱われます。履歴書には「高等学校卒業程度認定試験 合格」と記載します。

Q. 高認だと就職で不利になる?
就職先・業種によって異なります。高認のみで就職を目指す場合は志望先の採用条件を確認することが重要ですが、「高認=不利」と一律に決めつける必要はありません。高認後に進学すれば、最終学歴は大学・専門学校卒になります。

Q. 高校を中退していても受験できる?
受験できます。中退した高校で修得済みの科目によっては、高認の一部科目が免除される場合があります。自分がどの科目の免除を受けられるか、文部科学省の案内や学校への問い合わせで確認してみてください。

一人で抱え込まず、まず情報を集めるところから

「高認と高卒、どちらが自分に向いているかわからない」「今の状況でどのルートが現実的かを整理したい」——そう感じているなら、一人で答えを出そうとしなくて大丈夫です。富士見市・ふじみ野市・志木市・新座市・朝霞市など埼玉県内にお住まいの方は、教育援護会の相談窓口をお気軽にご利用ください。状況を聞きながら、あなたのペースに合った選択肢を一緒に整理します。

教育援護会について

本サイト「教育援護会」は、埼玉県富士見市を拠点に教育・子育てのサポートを行うNPO法人です。富士見市から教育相談窓口の委託を受けており、不登校サポート・学び直し・独自奨学金・地域ボランティアを通じて、お子さま・保護者・地域に寄り添う活動を続けています。

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