不登校の親、気づかないうちに「ノイローゼ」一歩手前かも――SOSのサインと、頼っていい相談先

子どもが学校に行けなくなってから、朝起きるたびに「今日はどうだろう」と胸がざわつく。子どもが機嫌よく過ごしているだけで安心し、少し不機嫌なだけで一日中気が休まらない。仕事をしていても頭の片隅は常に子どものことでいっぱいで、夜になると考え事が止まらず眠れない――。こうした状態が続いていても、多くの保護者は「私が弱いだけ」「甘えている場合じゃない」と自分を責め、誰にも相談せずに抱え込んでしまいがちです。しかし、それは「弱さ」ではなく、心と体が発しているSOSのサインかもしれません。今日は、不登校を支える親自身の心の状態に目を向け、しんどさに気づいたときにどうすればいいかを一緒に考えてみたいと思います。

「ノイローゼ」という言葉が指す状態と、見過ごしやすいサイン

「ノイローゼ」は医学的な正式名称ではなく、慢性的な心配や緊張が続いて心身のバランスを崩している状態を指す一般的な呼び方です。不登校の子を持つ親は、子どもの生活リズム・学業・将来・周囲の目など、同時にいくつもの不安を抱え続けることになりやすく、気づかないうちに心身が消耗しているケースが少なくありません。特別な出来事がなくても、次のような変化が重なっているときは、心と体が悲鳴を上げているサインとして受け止めてよいと思います。

  • 子どもの様子が気になって、常にスマホやカメラを確認してしまう
  • 夜、考え事が止まらず眠りが浅い・寝つけない日が続いている
  • 食欲がない、あるいは反対に食べ過ぎてしまう
  • 些細なことでイライラしたり、涙が出やすくなったりする
  • 「私がもっとちゃんとしていれば」と自分を責める考えが頭から離れない
  • 仕事中も子どものことが頭から離れず、集中できない
  • 誰かに話を聞いてもらいたいのに、話す気力も残っていない

一つひとつは些細に見えても、いくつも重なって長く続いているなら、それは「気の持ちよう」でどうにかできる段階を過ぎているサインかもしれません。

今日からできる、心の負担を減らす小さなアクション

  • 「子どもを見守る時間」と「自分が休む時間」をあえて分ける――四六時中気を張り続けるのではなく、意識的に子どもから意識を離す時間を作ってみましょう
  • 誰か一人でいいので、今の状況を話せる相手を見つける――配偶者、友人、職場の信頼できる人、専門の相談員など、誰でも構いません
  • 「頑張っている自分」を一日一つでいいので認める――完璧を目指さず、今日できたことに目を向けてみましょう
  • 子どもの見守りを、常に自分の目だけに頼らない仕組みを作る――ITツールや周囲の協力を借りることで、気の張り詰めっぱなしの状態を和らげられます
  • 体調の変化を「気のせい」で片付けず、記録しておく――眠れない日が何日続いているか、食欲がどうかなど、簡単にメモしておくと専門家に相談する際にも役立ちます

やってはいけないこと・よくある誤解

  • 「子どもより自分がつらいなんて言えない」と我慢し続けてしまう――親が倒れてしまっては、子どもを支え続けることもできなくなります。自分の心身を後回しにしないでください
  • 「相談するほどの深刻さじゃない」と自己判断で決めつけてしまう――専門の相談先は、危機的な状態になってからでなく、少し疲れを感じた段階で利用して構いません
  • 睡眠不足や不調を「気合いで乗り切ろう」としてしまう――心身の不調が長引く場合は、まず医療機関に相談することも選択肢の一つです
  • 一人で抱え込むことを「親としての責任感」だと思い込んでしまう――誰かに頼ることは、子どもを支え続けるための大切な準備でもあります

頼れる窓口・選択肢

心身の不調が続くときは、まずかかりつけ医や心療内科・精神科への相談が選択肢になります。「子どものことで受診していいのか分からない」と迷う方もいますが、保護者自身の不眠・食欲不振・気分の落ち込みも、立派な受診理由です。また、富士見市をはじめ、ふじみ野市・川越市・志木市・三芳町・新座市など東武東上線沿線の自治体には、保健師による相談窓口や、教育相談窓口を通じたつながりも用意されています。学校や子どもの話だけでなく、「親自身がしんどい」という相談から入っても構いません。同じ立場の保護者同士がつながる「親の会」のような場も、専門的な治療とは別の形で気持ちを軽くする助けになります。

編集部からのメッセージ

不登校の子を支えるということは、想像以上に長い時間とエネルギーを必要とします。子どものために全力を尽くそうとするあまり、自分自身の心と体の悲鳴に気づかないふりをしてしまう保護者の方を、私たちはこれまで何人も見てきました。どうか「私がしっかりしなきゃ」と一人で抱え込みすぎず、しんどさを感じたときは早めに誰かに話してみてください。それは弱さではなく、これからも子どもと向き合い続けるための、大切な一歩です。

教育援護会について

本サイト「教育援護会」は、埼玉県富士見市を拠点に教育・子育てのサポートを行うNPO法人です。富士見市から教育相談窓口の委託を受けており、不登校サポート・学び直し・独自奨学金・地域ボランティアを通じて、お子さま・保護者・地域に寄り添う活動を続けています。

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