せっかく登校できたのに、また休むように――“頑張りすぎ”の反動と、仕事をしながら見守るためにできること
2学期が始まって数日、「思ったより行けてる」とほっとしたのも束の間、また朝になると動けなくなってしまった――そんな変化に戸惑っている保護者は少なくありません。「せっかく行けていたのに、なぜまた」と焦る気持ちが先に立ちますが、これは決して珍しいことではなく、無理をして登校した反動が少し遅れて出てきているだけ、ということもあります。仕事のスケジュールを再び組み直さなければならない現実に、疲れを感じてしまうのも当然のことです。
「頑張りすぎの反動」とはどういう状態か
2学期の始まりや行事の前後など、「今日は行けそう」というタイミングで無理をして登校を続けた子どもが、数日〜1週間ほど経ってから急に動けなくなる、というパターンは不登校支援の現場でしばしば語られます。本人としては「頑張れば大丈夫」「もう少しでみんなに追いつける」という気持ちで踏ん張っていることが多く、その分、心身への負担が表面化するまでに時間差が生じやすいとされています。保護者からすると「順調だったのに急に」と感じますが、本人の内側では少しずつ疲労が積み重なっていた、という見方もできます。
押さえておきたいポイント
- 「行けた日数」で評価しすぎない――登校できた日数が増えたことを喜ぶのは自然なことですが、それを基準に「これからも同じペースで行けるはず」と期待しすぎると、休んだときの落差でお互いが余計に消耗してしまいます
- 反動は「後退」ではなく「調整」であることが多い――再び休むようになったからといって、それまでの登校が無意味だったわけではありません。本人の中で無理のバランスを取り直している途中と捉えると、少し見方が変わることがあります
- 本人が「頑張りすぎている」ことに自分で気づいていない場合がある――疲れがたまっていても、本人は「まだ大丈夫」と思っていることも多く、周りが先に小さな変化(口数が減る、寝つきが悪い、朝の準備が遅くなるなど)に気づけると早めの対応につながりやすくなります
- 仕事の調整は「また起こりうる前提」で考えておくと楽になる――一度落ち着いたからといって今後も安定するとは限らないため、急な欠席にもある程度対応できる働き方や連絡体制を、平常時から意識しておくと負担が減ります
今日からできる具体的なアクション
- 登校できている間も「無理していないか」を時々確認する――「今日はどうだった?」だけでなく、「疲れてない?」「しんどくなったら休んでいいからね」と、頑張りを評価しつつブレーキも用意しておく声かけを意識してみてください
- 再び休むようになっても、最初の対応をやり直す気持ちで受け止める――「振り出しに戻った」と捉えるより、「今、この子は休息が必要な段階にいる」と受け止め直すと、親自身の焦りも少し和らぐことがあります
- 職場には「波があること」を先に伝えておく――「一度落ち着いたので大丈夫です」と伝えたあとに再び休みが増えると説明しづらくなるため、「状態には波があるかもしれない」と最初から伝えておくと、後々の相談がしやすくなります
- 日中ひとりで過ごす時間の様子を、離れていても把握できる工夫を考える――仕事で家を空けている間、子どもが家で何をして過ごしているか気になるという声はよく聞かれます。学習アプリの活用状況を離れた場所からメールなどで把握できる仕組みを取り入れている家庭もあります
やってはいけないこと・よくある誤解
- 「なんでまた休むの」と登校できていた日と比較して問い詰める――比較されると、本人は「また頑張らなければ」とさらに無理をしてしまうことがあります
- 「今度は無理させないように」と、逆に登校の話題を一切避けてしまう――腫れ物に触るような対応も、本人にとっては「心配されている」というプレッシャーになることがあります。いつも通りのトーンで接することが大切です
- 反動が出たことを「あのとき頑張らせすぎたせいだ」と自分を責める――保護者が後悔しすぎると、家庭の空気にも影響します。結果的に反動が出たとしても、当時の対応が間違っていたとは限りません
- 職場への相談を「もう大丈夫と言ってしまった手前」先延ばしにする――状況が変わったら、そのタイミングで改めて伝えることも、長い目で見れば両立を続けやすくします
頼れる窓口・選択肢
登校と休養を繰り返す状態が続くときは、担任やスクールカウンセラーだけでなく、教育相談窓口に継続的に相談しておくと、学校側の受け入れ方や欠席連絡の負担軽減について具体的な工夫が見つかることがあります。富士見市・ふじみ野市・志木市・三芳町・新座市・川越市など東上線沿線にお住まいの方は、お住まいの自治体の教育相談窓口や、在籍校のスクールカウンセラーに継続して状況を共有しておくのも一つの方法です。「一度相談したから、もう十分」と区切らず、状態が変わるたびに軽く報告するくらいの距離感で付き合っていくと、いざというときに動きやすくなります。
編集部からのメッセージ
「せっかく行けたのに」という気持ちは、それだけお子さんの頑張りを見てきた証でもあります。行きつ戻りつする毎日は、決して後退ではなく、その子なりのペースを探している途中の姿かもしれません。焦らず、今日の状態をそのまま受け止めることから始めていきましょう。
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