不登校の子の「習い事」は続ける?やめる?——学校を休んでいる間の付き合い方を考える

学校には行けていないのに、サッカーや水泳、ピアノなどの習い事には通えている——そんな我が子の様子に、複雑な気持ちを抱く保護者の方は少なくありません。「学校には行けないのに、なぜ習い事には行けるの?」と本人に聞きたくなる一方で、「せっかく楽しめている場所を奪いたくない」という思いもある。周りからは「甘やかしでは」と見られるのではという不安もよぎります。埼玉県富士見市やふじみ野市、志木市、三芳町、川越市周辺でも、こうした習い事との向き合い方に悩む声を耳にします。今日は、この「続けるか、やめるか」という迷いを一緒に整理してみます。

「学校は無理でも習い事は行ける」——まず押さえておきたいポイント

この状況を理解するうえで、知っておくと気持ちが軽くなる視点があります。

  • 学校と習い事は、本人にとって「別の場所」――学校には集団生活・評価・人間関係など複合的な負担が絡みますが、習い事は好きなこと・得意なことをする場であり、負荷の質がまったく違います。両方に同じ基準を当てはめる必要はありません。
  • 「行ける場所がある」こと自体が本人の支え――習い事の時間が、自己肯定感や社会とのつながりを保つ貴重な機会になっていることがあります。無理に手放させるのは慎重に考えたいところです。
  • 「甘やかし」ではなく「本人のペース」――学校を休んでいる子が習い事に通うのを見て「甘い」と感じる人もいますが、本人にとって安心できる場所とそうでない場所があるのは自然なことです。
  • 疲れが見えるときは無理をしているサイン――行けているからといって負担がゼロとは限りません。表情や帰宅後の様子をよく見て、無理を重ねていないか気にかけたいところです。
  • 本人の意思を確認することが出発点――続けたいのか、実はやめたいけど言い出せないのか。本人の本当の気持ちを、焦らず聞いてみることが大切です。

今日からできる具体的なアクション

「続ける・やめる」を急いで決めなくても大丈夫です。まずはこんな関わり方から始めてみてください。

  • 本人に率直に聞いてみる――「今の習い事、楽しい?続けたい気持ちある?」とシンプルに尋ねてみましょう。すぐに答えが出なくても構いません。
  • 指導者に状況を簡単に伝えておく――学校を休んでいることを詳しく話す必要はありませんが、「今は学校をお休みしていて」と一言伝えておくと、休みがちになったときも指導者側が配慮しやすくなります。
  • 休んでもいいというスタンスを示す――「行かなきゃダメ」ではなく「気が向いたときでいいよ」という姿勢を見せることで、習い事自体がプレッシャーになるのを防げます。
  • 回数や頻度を調整してみる――週2回を週1回にする、送迎の負担が大きい教室は近隣の別の教室を検討するなど、無理のない形に変えるのも一つの方法です。
  • 「やめる」も前向きな選択として扱う――やめることを「後退」と捉えず、「今のエネルギーを別のことに使う選択」として、本人と一緒に納得できる形で決めていきましょう。

やってしまいがちな誤解・避けたいこと

良かれと思った対応が、本人を追い詰めてしまうこともあります。

  • 「習い事に行けるなら学校も行けるはず」と結び付けない――両者は負荷の種類が違います。この理屈を本人にぶつけると、習い事にも行きづらくなってしまうことがあります。
  • 周りの目を理由にやめさせない――「学校を休んでるのに習い事はどうなの、と思われそう」という保護者側の不安だけで判断すると、本人の大切な居場所を奪うことになりかねません。
  • 成果や上達を急かさない――「せっかく続けるなら結果を出してほしい」というプレッシャーは、習い事を「安心できる場所」から「評価される場所」に変えてしまいます。
  • 本人の意思を確認せず親だけで決めない――続ける・やめるの判断を親だけで下すと、本人が「自分の気持ちを聞いてもらえない」と感じる原因になります。

頼れる窓口・選択肢

習い事との付き合い方だけでなく、日々の悩み全般を相談できる場所も知っておくと安心です。

  • お住まいの市区町村の教育相談窓口――富士見市をはじめ近隣の自治体では、不登校に関する幅広い相談を受け付けています。習い事や日常の過ごし方についても遠慮なく相談してみてください。
  • スクールカウンセラー――本人の気持ちの奥にある「行きたい・やめたい」の理由を、専門的な視点から一緒に整理してもらえます。
  • 習い事の指導者や教室スタッフ――日頃から本人を見ている大人として、家庭とは違う視点で様子を教えてくれることがあります。
  • 教育支援センター(適応指導教室)やフリースクール――学校以外の居場所を探している場合、こうした施設で新しい活動と出会えることもあります。

編集部からのメッセージ

「学校には行けないのに習い事には行ける」という状態を、矛盾として責める必要はありません。むしろ、本人が安心して力を発揮できる場所が一つでもあることは、とても大切な支えです。続けるかやめるかの答えを急がず、本人の気持ちに耳を傾けながら、その時々でちょうどいい形を一緒に探していきましょう。

教育援護会について

本サイト「教育援護会」は、埼玉県富士見市を拠点に教育・子育てのサポートを行うNPO法人です。富士見市から教育相談窓口の委託を受けており、不登校サポート・学び直し・独自奨学金・地域ボランティアを通じて、お子さま・保護者・地域に寄り添う活動を続けています。

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