「不登校でも出席扱いになれるの?」——フリースクール・在宅学習が認められるしくみと申請のポイント

「このまま欠席が続いて、進学に影響しないか」——不登校の状態が長くなるにつれ、こんな不安が頭の隅に居座り続けているという保護者の方は少なくありません。出席日数のことが気になりはじめると、子どもへの接し方にも焦りが混じってしまうことがあります。

実は、学校以外での学びや活動が「出席」として認められるしくみが、文部科学省の指針のなかで段階的に整備されてきています。知らないまま毎日欠席日数が積み上がっていくのと、「この仕組みがある」と知ったうえで選択できるのとでは、親子の心の余裕がかなり変わります。この記事では、出席扱い制度の基本を整理してみます。

そもそも「出席扱い」とは——法律が変わってきた背景

2016年、「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」(いわゆる教育機会確保法)が成立しました。この法律は、不登校の子どもに対して「学校への復帰だけを目標にするのではなく、多様な学びの場を確保することが大切だ」という考え方を国として明文化したものです。

出席扱い制度はこの流れに沿ったしくみで、フリースクールや適応指導教室への通所、あるいは自宅でのICTを活用した学習が、一定の条件を満たすことで欠席ではなく「出席」として記録されます。制度自体は1990年代から少しずつ整備されてきており、2019年には在宅のICT学習についても文部科学省から改めて通知が出ています。

どんな場所・方法が出席と認められるの?

大きく分けると、以下の3つのケースがあります。

① 教育支援センター(適応指導教室)に通っている場合

教育委員会が設置している教育支援センターは、もともと出席扱いの対象として位置づけられています。富士見市・ふじみ野市・志木市・朝霞市・新座市など、東武東上線沿線の多くの市でセンターが設けられており、通所した日数を在籍校の出席として記録できます。

② フリースクールなど民間施設に通っている場合

民間のフリースクールへの通所も、条件を満たせば出席扱いになります。おさえるべきポイントは以下の3点です。

  • 保護者と本人が施設への通所を希望している
  • 施設での活動が「学校教育に相当する」と在籍校の校長が判断できる
  • 学校と施設の間で定期的な情報共有が行われている

つまり「施設に通っているだけ」では自動的に出席にはなりません。学校との連絡・連携が続いていることが前提になります。

③ ICTを活用した在宅学習の場合

2019年の文部科学省通知により、自宅でICTを活用した学習を行う場合も出席扱いの対象となることが明確化されました。主な条件は以下です。

  • 保護者・本人・在籍校が合意している
  • 学校の関与のもとで計画的に行われている
  • 学習の状況を定期的に学校へ報告できる

在宅での学習が単なる「欠席中の時間つぶし」ではなく、学校との接点が保たれた継続的な学びであることが求められます。

申請の流れ——まず担任・学校に相談を

出席扱いは「申請すれば自動的に認められる」ものではなく、在籍校(校長)の判断と、学校との継続的な連携が必要です。おおよその流れは以下のとおりです。

  • フリースクールへの通所・在宅学習を始める前か、開始直後に担任へ相談する
  • 学習内容・生活状況を定期的に学校へ報告するしくみをつくる
  • 校長が出席扱いと判断すれば、記録が更新される

担任や学校との関係が難しくなっているご家庭では、市の教育相談窓口を通じて話を進める方法が有効なことがあります。第三者が間に入ることで、学校との調整がスムーズになるケースも少なくありません。

よくある誤解と注意点

出席扱い制度については、誤解されやすいポイントがいくつかあります。

  • 「フリースクールに通えば自動で出席になる」は誤り——最終的には在籍校の校長の判断が必要です。事前の相談なく通所を始めても、認められないケースがあります
  • 「出席日数が少なくても小中学校は卒業できる」——義務教育段階では出席日数のみで卒業・進級が決まるわけではなく、原則として卒業はできます。ただし高校は単位・進級制度により異なるため、個別に確認が必要です
  • 高校受験への影響は画一的ではない——欠席日数が多い場合の入試への影響は自治体・学校によって対応が異なります。不登校の生徒への配慮を明示している高校も増えているため、志望校に直接確認することをおすすめします
  • 「認定されれば欠席がすべてゼロになる」わけではない——全日程が自動で出席扱いになるわけではなく、学校への報告実績や活動内容によって変わります

富士見市・ふじみ野市・志木市周辺の相談先

出席扱いの制度を使いたい場合、まず話すべき相手は在籍校の担任か、市の教育相談窓口です。

  • 富士見市の教育相談窓口(教育援護会):富士見市から委託を受けており、出席扱いに関する相談や学校との調整サポートも対応しています
  • 教育支援センター:富士見市・ふじみ野市・志木市・朝霞市・新座市それぞれに設置。通所から出席申請まで、学校と連携しながら進められます
  • スクールカウンセラー:担任への相談が難しいときは、SCを通じて学校との橋渡しをしてもらうのも一つの方法です
  • 各市の教育委員会:「どの施設なら出席扱いになるか」を事前に確認したいときは、教育委員会の担当者に直接問い合わせるのが確実です

在宅学習の記録を残しておくことの大切さ

ICTを活用した在宅学習が出席扱いになるためには、「学校への定期報告」が条件の一つです。そのため、在宅でどんな学習をしたかを記録として残しておくことが実際の場面で役立ちます。「何時間、何をやったか」をノートやメモに書いておくだけでも、担任への報告の材料になります。

教育援護会が運営する「ホームスクール見守り」は、AIが学習をやさしくナビしながら在宅での活動状況を自動でログに残す機能があります。「学校に見せられる記録をつくりたい」というご家庭での活用例もあります。親が仕事で不在の間も学習の様子を確認でき、離席が続けばメールでお知らせするしくみです。

編集部から

「欠席日数が増えていく」という現実は、親子ともに気持ちを重くします。ただ、制度を知っておくと「学校以外の場所での学びを選ぶこと」が、出席を諦めることと同義ではなくなります。一歩引いて考えると、選択肢はもう少し広いかもしれません。

出席扱いの相談、フリースクールとの連携の進め方など、「どこから手をつければいいかわからない」と感じたら、教育援護会にお声がけください。富士見市・ふじみ野市・志木市・朝霞市・新座市など東武東上線沿線からのご相談もお受けしています。

教育援護会について

本サイト「教育援護会」は、埼玉県富士見市を拠点に教育・子育てのサポートを行うNPO法人です。富士見市から教育相談窓口の委託を受けており、不登校サポート・学び直し・独自奨学金・地域ボランティアを通じて、お子さま・保護者・地域に寄り添う活動を続けています。

  • 🌱 不登校生サポート・保護者相談
  • 📘 学び直し・高卒サポート
  • 💴 独自奨学金制度・教育ローン
  • 🎵 チャリティコンサート(収益は奨学金活動へ)
  • 🧹 地域ボランティア活動

「相談していいのかな?」と迷うレベルでもまずはお声掛けください。お問い合わせフォーム または kyouikuengokai@gmail.com までメールでどうぞ。

親が働く間も、子の在宅学習を見守る「ホームスクール見守り」

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