高卒認定試験(高認)とは?——科目・難易度・受験の流れをわかりやすく解説

高校に通えなくなった、あるいは中退してしまった——そんな状況で「将来の進学や就職に影響するのでは」と不安を感じる方は少なくありません。でも、高校に通い直す以外にも道はあります。そのひとつが「高等学校卒業程度認定試験」、通称高認(こうにん)です。

この記事では、高認の基本的な仕組み・受験科目・難易度・申込みの流れをまとめます。情報は2026年5月時点のものです。制度の詳細・最新情報は文部科学省のウェブサイトや各都道府県の教育委員会で必ずご確認ください。

高認とはどんな制度か

高等学校卒業程度認定試験は、文部科学省が年2回(8月・11月)実施する国家試験です。試験に合格すると「高等学校を卒業した者と同等以上の学力がある」と認定され、大学・短大・専門学校の受験資格を得ることができます。

一点、はっきりしておきたいのは、「高認合格 ≠ 高卒」という点です。高認はあくまで「学力の認定」であり、最終学歴が「高校卒業」になるわけではありません。大学・短大・専門学校に進学して卒業して初めて、その学歴が最終学歴になります。就職活動などで高卒として扱われるかどうかは企業・機関によって異なるため、必要に応じて確認してみてください。

受験科目と合格のしくみ

高認の試験科目は大きく以下の区分から構成されています(2026年5月時点)。

  • 必修:国語・数学・英語・世界史(AまたはB)
  • 地理・歴史から1科目:日本史(A/B)・地理(A/B)
  • 公民:現代社会1科目、または倫理+政治・経済の2科目
  • 理科:「科学と人間生活+理科1科目」か「理科2科目」のいずれか

合計8〜10科目になります(選択によって異なります)。各科目の合格基準は100点満点中おおむね40点前後が目安とされており、高校の基礎レベルの問題が中心です。

高認の大きな特徴は、科目ごとに合否が判定される点です。一度合格した科目は次回以降の受験で免除されるため、苦手科目があっても焦らず段階的に全科目の合格を目指すことができます。また、以前の高校で修得した単位によっては一部科目が免除になる制度もあります。

試験の日程と申込みの流れ

試験は年2回行われます。

  • 第1回:8月実施(出願受付:4〜5月ごろ)
  • 第2回:11月実施(出願受付:7〜9月ごろ)

申込みの大まかな流れは次の通りです。

  • ① 文部科学省のウェブサイト、または郵送で受験案内・願書を入手
  • ② 必要書類(写真・住民票・単位取得証明書など)を準備
  • ③ 出願期間内に願書を郵送で提出
  • ④ 受験票を受け取り、試験当日に会場へ

埼玉県の試験会場は例年さいたま市周辺に設けられることが多いです。富士見市・ふじみ野市・川越市・志木市・新座市・朝霞市など東武東上線沿線にお住まいの方は、電車でさいたま市へのアクセスも確認しておくとよいでしょう。試験会場は年によって変わる場合があるため、文部科学省の公式発表で最新情報をチェックしてください。

よくある疑問・誤解に答える

Q. 高認を取れば大学に入れる?
高認合格は「大学・短大・専門学校の受験資格を得る」ことであり、合格イコール入学ではありません。大学入試には別途、各大学の選抜試験(共通テストや一般選抜など)に対応する準備が必要です。

Q. 高認の難易度はどのくらい?
高校教科書の基礎的な範囲が中心です。「難しすぎる」という試験ではなく、段階的に複数回受けることもできるため、じっくり取り組む余裕があります。

Q. 何歳から受けられる?
受験する年度の末日(翌年3月31日)時点で満16歳以上であれば受験可能です。在学中の高校生は基本的に受験できません。

Q. 中退してから何年も経っていても受けられる?
受験に年齢の上限はありません。20代・30代以降であっても受験できます。ただし、18歳を超えると就学支援金などの一部給付制度の対象外になる場合があるため、並行して検討している通信制高校などへの進学と合わせて情報を整理しておくことをおすすめします。

高認を目指す方へ

高認は「高校を辞めた人が最後の手段として使う試験」ではありません。自分のペースで大学進学・資格取得・就職準備を進めるための「一つの入口」として、さまざまな背景・年齢層の方が活用しています。

焦る必要はありません。科目を分けて段階的に合格を積み上げられる制度なので、「まず1科目だけ」から始めることもできます。どこから手をつければいいかわからない場合は、地域の教育相談窓口に問い合わせてみてください。一人で情報を調べるよりも、具体的なステップが見えやすくなります。

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