お盆に親戚と会うとき、不登校の子に「学校は?」と聞かれたらどうする?——帰省前に親ができる備え

もうすぐお盆。親戚が集まったり、祖父母の家に帰省したりする機会が増える時期です。普段の生活なら気にならないことでも、お子さんが不登校のご家庭にとっては「久しぶりに会う親戚に何と説明しよう」「『学校はどう?』と聞かれたらどうしよう」という不安が、帰省の予定が近づくにつれて大きくなってくるのではないでしょうか。

富士見市・ふじみ野市・志木市・川越市など埼玉県西部にお住まいの方からも、この時期になると「お盆の集まりが憂うつで」というお話を伺うことがあります。子ども本人も、親戚の視線を敏感に感じ取っているものです。今回は、お盆や帰省をきっかけにした親戚づきあいの中で、不登校の子と家族がどう乗り越えていけるかを一緒に考えていきます。

帰省シーズンに親が押さえておきたいポイント

親戚の集まりは年に数回しかないからこそ、準備の有無で子どもの負担が大きく変わります。まずは基本の考え方を整理しておきましょう。

  • 「学校の話」は避けて通れないと構えすぎない——最近は不登校が珍しくないと知っている親戚も増えており、意外とあっさり流れることもある
  • 説明の「型」をあらかじめ決めておくと親も子も楽になる——毎回その場で考えるより、一言二言の返し方を決めておくほうが負担は少ない
  • 子ども自身に「どこまで話したいか」を先に確認しておく——親が勝手に説明の仕方を決めてしまうと、子どもが「そんなふうに言われた」と傷つくこともある
  • 無理に集まりに参加させる必要はない——気が向かない年は欠席するという選択肢も、家族の中でオープンに話し合ってよい
  • 祖父母世代は不登校への理解が薄いこともあると心得ておく——悪気なく心配や励ましのつもりで言った言葉が、子どもを傷つけることもある

帰省前に今日からできる具体的な準備

「気が重いな」で終わらせず、いくつか準備しておくことで当日の負担を減らせます。

  • 親から先に、集まる親戚に一言伝えておく——電話やメッセージで「今は学校を休んでいて、本人も気にしているのであまり触れないでもらえると助かる」と事前に共有しておくと、当日の空気がだいぶ変わる
  • 子どもと「聞かれたときの返し方」を一緒に考えておく——「今は少しお休み中で」「元気にやってるよ」など、子ども自身が言いやすい言葉を選んでおく
  • その場を離れられる「逃げ場」を用意しておく——別の部屋で休める、途中で外の空気を吸いに行けるなど、しんどくなったときの対処法を親子で決めておく
  • 兄弟姉妹がいる場合は、その子たちにも簡単に伝えておく——親戚の前で悪気なく話してしまうことを防げる
  • 無理をしそうな年は参加自体を短時間にする、あるいは欠席するという選択肢も検討する——「今年は顔を出すだけにする」といった柔軟な対応も十分にあり

やってはいけないこと・よくある誤解

  • 子どもの前で「不登校であること」を長々と説明しない——本人がその場にいるのに、事情を詳しく話されるのはつらいもの
  • 「みんな心配してるから」と会うことを無理強いしない——親戚に会わせることが子どものためになるとは限らない
  • 親戚からの励ましの言葉を鵜呑みにして子どもに伝えない——「頑張れば行けるようになる」といった善意の言葉も、状況によっては子どもを追い詰めることがある
  • 「今年は集まりに出さなかった」ことを後ろめたく感じすぎない——家族が無理をしてまで参加する必要はない

頼れる窓口・選択肢

親戚づきあいの悩みは、学校の悩みほど相談先が思い浮かばないかもしれませんが、次のような選択肢もあります。

  • 教育相談窓口やスクールカウンセラー——「親戚に何と説明すればいいか」という具体的な悩みも相談してよいテーマ
  • 不登校の親の会・保護者同士のコミュニティ——同じ経験をした先輩保護者の「うちはこう乗り切った」という体験談が参考になることが多い
  • 祖父母世代向けの説明を、専門機関のリーフレットなどを借りて行う——親が口頭で説明するより、第三者の資料を見せるほうが納得してもらいやすいこともある
  • 近隣のNPOや相談窓口への相談——学校以外の場面での困りごとも、気軽に話してみる価値がある

編集部からのメッセージ

お盆や帰省は、普段の生活では意識しない「周りの目」を強く感じる数少ない機会です。だからこそ、事前の一言の準備があるだけで、子どもも親もずいぶん気持ちが軽くなります。無理に「いつも通り」を演じる必要はありません。今年の家族にとって心地よい形を、少しずつ見つけていきましょう。ひとりで抱え込まず、気になることがあればいつでもご相談ください。

教育援護会について

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