不登校から大学・専門学校を目指すには——高卒認定試験という選択肢を知る

「このまま学校に戻れなかったら、この子の将来はどうなるんだろう」——不登校が長引くほど、保護者の頭にはそんな不安がよぎります。特に中学生・高校生のお子さんを持つ方にとって、「高校を卒業できないと、大学や専門学校への道が閉ざされてしまうのでは」という心配は大きいものです。

実は、高校に在籍していなくても、あるいは高校を中退したあとでも、大学等への進学資格を得られる制度があります。それが「高等学校卒業程度認定試験」、通称「高認」(かつては「大学入学資格検定=大検」と呼ばれていました)です。富士見市・ふじみ野市・志木市・川越市など埼玉県西部にお住まいの保護者からも、この制度について聞かれることが増えてきました。今回はこの制度の基本を、不登校のお子さんを持つご家庭向けに整理してみます。

高卒認定試験とはどんな制度か

高卒認定試験は、文部科学省が実施する国の試験で、合格すると大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。押さえておきたい基本的な特徴は次のとおりです。

  • 高校に在籍していなくても受験できる——不登校中の在籍校がある状態でも、中退したあとでも受験は可能
  • 満16歳以上(受験年度末までに16歳になる方)から受験資格がある——中学生のうちから将来を見据えて情報収集を始める家庭もある
  • 科目ごとに合格できる「科目合格制」——一度に全科目に合格する必要はなく、複数回に分けて合格を積み重ねていける
  • 試験は年に複数回実施される——一度不合格になった科目も、次の回に再挑戦できる
  • 「高校卒業」そのものにはならない——大学受験資格や、就職時に高卒相当として扱われる場合はあるが、卒業証書が出るわけではない点は正確に理解しておきたい

試験科目や実施要項、受験資格の詳細は年度によって変わることがあるため、最新情報は文部科学省や都道府県教育委員会の公式発表で必ず確認してください。

検討するときに、今日からできること

  • 「今すぐ決める」必要はないと知っておく——高認はいつでも受験できる制度なので、焦って結論を出す必要はない
  • お子さん本人の気持ちを最優先に確認する——制度を知って安心するのは保護者側であることも多い。本人がどう感じているかを丁寧に聞く
  • 在籍している学校の進路指導・スクールカウンセラーに相談してみる——学校に在籍したまま検討することも可能で、進路の選択肢として一緒に整理してもらえる
  • 教育委員会や教育支援センターに、地域の対応事例を聞いてみる——富士見市など自治体の教育相談窓口でも、進路に関する相談を受け付けている場合がある
  • 通信制高校・サポート校といった「高校卒業を目指す」道と比較してみる——高認は選択肢の一つであり、必ずしも唯一の道ではない

やってはいけないこと・よくある誤解

  • 「高認さえ取れば全て解決」と思い込まない——進学資格を得ることと、その後の学習を積み重ねていくことは別の話。合格後の学習支援も視野に入れておく
  • 保護者だけで結論を急いで決めない——本人の意思を置き去りにして「これで進めよう」と決めてしまうと、後々のモチベーションに影響することがある
  • 「高校を辞めさせる前提」で話を進めない——高認は在籍したまま検討できる制度でもある。在籍を続けるか退学するかは別の慎重な判断が必要
  • 就職時の扱いを勝手に決めつけない——高卒相当として扱われるかどうかは企業や採用枠によって異なることがあるため、気になる場合は個別に確認する姿勢を持つ

頼れる窓口・選択肢

一人で情報を集めて判断するのは、想像以上に負担が大きいものです。次のような窓口も、ぜひ頼ってみてください。

  • 都道府県教育委員会・文部科学省の公式窓口——受験資格・試験科目・実施日程など、最新かつ正確な情報はここで確認できる
  • 在籍校の進路指導担当・スクールカウンセラー——高認以外の進路も含めて、お子さんに合った選択肢を一緒に考えてもらえる
  • 教育支援センター(適応指導教室)——学習面のサポートを受けながら、進路についても相談できる場合がある
  • 教育相談窓口・NPOなどの第三者機関——学校とは違う立場から、率直な相談に乗ってもらえることもある

編集部からのメッセージ

「学校に行けていない=将来の選択肢が減る」わけではありません。高卒認定試験のように、在籍状況にかかわらず進学の道を開いてくれる制度があることを知っておくだけでも、保護者の気持ちは少し軽くなるはずです。大切なのは、制度に飛びつくことよりも、お子さん自身のペースと気持ちに寄り添いながら、選択肢の一つとして落ち着いて検討していくことです。迷ったときは、どうぞ一人で抱え込まずにご相談ください。

教育援護会について

本サイト「教育援護会」は、埼玉県富士見市を拠点に教育・子育てのサポートを行うNPO法人です。富士見市から教育相談窓口の委託を受けており、不登校サポート・学び直し・独自奨学金・地域ボランティアを通じて、お子さま・保護者・地域に寄り添う活動を続けています。

  • 🌱 不登校生サポート・保護者相談
  • 📘 学び直し・高卒サポート
  • 💴 独自奨学金制度・教育ローン
  • 🎵 チャリティコンサート(収益は奨学金活動へ)
  • 🧹 地域ボランティア活動

「相談していいのかな?」と迷うレベルでもまずはお声掛けください。お問い合わせフォーム または kyouikuengokai@gmail.com までメールでどうぞ。

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