不登校と共働き家庭――「今日はどっちが休む?」で消耗しないための役割分担

学校から「お子さんが教室に入れず、保健室で待っています」と電話が入る。共働きのご家庭では、その瞬間から「今日はどっちが仕事を抜けるか」を、その場で夫婦のどちらかが即決しなければなりません。子どもの不登校そのものの心配に加えて、毎回この綱引きが発生することが、共働き家庭ならではの疲れにつながっているのではないでしょうか。「うちだけこんなに大変なのかな」と感じる保護者の方も多いようですが、実際には共働きで不登校に向き合っているご家庭は珍しくありません。

共働き家庭ほど「どっちが対応する?」で消耗しやすい

ひとり親家庭であれば「対応できるのは自分しかいない」という前提で動けますが、共働き家庭の場合はむしろ「どちらが動くべきか」を毎回相談・調整する手間が発生します。その調整自体に時間とエネルギーを使ううちに、結局いつも同じ側(多くの場合は母親)が仕事を調整する役回りに固定されてしまい、不満や疲れが偏っていくケースをよく耳にします。悪気があるわけではなく、「なんとなく対応しやすい方が対応してきた」結果、気づけば一方に負担が集中していた、という流れが多いようです。

共働き家庭が向き合うときに押さえておきたいポイント

  • 「今日はどっちが休むか」をその場で決める体制のままだと、負担が偏りやすく長続きしません
  • 不登校の対応は数日で終わるものではなく、数週間〜数ヶ月続くことを前提に体制を考える必要があります
  • 学校からの連絡・通院・相談機関とのやり取りなど、対応の種類ごとに担当を分けることもできます
  • 夫婦のどちらかの職場の方が休みを取りやすい、といった事情の違いも率直に共有しておくと調整がしやすくなります
  • 「平等に半分ずつ」にこだわりすぎず、できる方ができる範囲で動く柔軟さも必要です

今日からできる具体的なアクション

  • 週の初めに「今週どちらが動けそうか」を5分だけ話す時間を作ってみる
  • 学校からの電話を受ける担当、通院や相談の付き添い担当など、対応の種類ごとに大まかな役割を決めてみる
  • お互いの職場に「子どもの体調で急に休むことがあるかもしれない」と事前に一言伝えておく
  • 子どもが一人で在宅する時間がある場合は、連絡方法や過ごし方について夫婦で共通認識を持っておく
  • どちらか一方に偏っていると感じたら、責めるより先に「今どのくらい大変か」を数字や具体例で伝えてみる

やってはいけないこと・よくある誤解

  • 「休みを取りやすい方が対応すればいい」を続けた結果、片方だけが仕事のキャリアや評価に影響を受けてしまう
  • 対応を巡って夫婦間で言い合いになり、それを子どもの前で見せてしまう
  • 「相手も忙しいから」と自分の疲れを言い出せず、一人で抱え込んでしまう
  • 共働きだから大変なのは仕方ないと諦め、外部の相談先を頼ることを後回しにしてしまう
  • 役割分担を一度決めたら見直さず、状況が変わっても同じ体制を続けてしまう

頼れる窓口・選択肢

共働きで対応が難しいときこそ、家庭内だけで抱え込まず外部の力を借りることを考えてみてください。学校のスクールカウンセラーや教育支援センターは、保護者どちらか一方だけでなく、都合のつく方が相談に行く形でも対応してもらえます。富士見市やふじみ野市・志木市・三芳町・新座市・川越市など東武東上線沿線の自治体では、平日夜間や電話での相談を受け付けている窓口もあります。職場の制度(子の看護休暇や時差出勤など)を夫婦それぞれの勤務先で確認してみることも、体制を整える一歩になります。

編集部からのメッセージ

共働き家庭にとって、不登校への対応は「気持ちの負担」と「実務の負担」が同時にのしかかるものです。役割分担は一度でうまくいくものではなく、話し合いながら少しずつ形を変えていくもの。うまく分担できない時期があっても、それは決して夫婦のどちらかが悪いわけではありません。

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