親の「仕事の話」、子どもにしていますか?――勤労感謝の日の前に、家庭でできる「働くこと」の伝え方
「お父さん(お母さん)の仕事って、何をしているの?」――お子さんにそう聞かれて、「会社で働いてるよ」としか答えられなかった経験はありませんか。毎日あたりまえのように出かけていく保護者の仕事は、子どもにとって意外と見えにくいものです。
11月23日は「勤労感謝の日」です。国民の祝日に関する法律では、勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう日とされています。この機会に、富士見市・ふじみ野市・志木市・川越市など東武東上線沿線のご家庭でも取り入れやすい、「働くこと」を家庭で伝えるヒントを整理します。
なぜ「親の仕事の話」が子どもの学びになるのか
子どもが「働く」ことを知る機会は、学校の授業や職業体験だけではありません。いちばん身近な「働く大人」である保護者の姿や言葉は、仕事への最初のイメージをつくる材料になると考えられます。
また、仕事の話を通じて「誰かの役に立つ」「いろいろな人が社会を支えている」という視点に触れることは、将来の進路を考えるときの土台にもなります。ただし、何かを学ばせようと身構える必要はありません。日常の会話の延長で十分です。
今日からできる、仕事の話の伝え方
- 「何をしているか」を短く具体的に:「パソコンで仕事をしている」より、「お客さんの困りごとを聞いて、解決する手伝いをしているよ」のように、誰のどんな役に立つかを添える
- うれしかったこと・大変だったことを両方話す:成功談だけでなく、「うまくいかなくて悩んだけれど、同僚に相談して助かった」といった話は、助けを求める大切さも伝わります
- 愚痴だけで終わらせない:疲れた日があっても自然ですが、「仕事=つらいもの」という印象だけが残らないよう、働く理由や意味にも触れてみる
- 身の回りの「誰かの仕事」に気づく:買い物のレジ、郵便や宅配、駅で働く人、給食をつくる人など、街で出会う仕事に「あの人はどんな仕事かな」と目を向ける
- 家庭の中の「仕事」も含める:家事や育児、介護など、収入にならない働きも誰かを支える大切な仕事であることを伝える
働き方や職種は家庭ごとに異なります。シフト勤務、在宅勤務、自営業、いま仕事を探している最中など、どの状況でも「正解の見せ方」はありません。ご家庭の実情に合わせて話せる範囲で十分です。
ありがちな誤解
- 「立派な仕事でないと話せない」→ 仕事の優劣を伝える必要はありません。どんな仕事にも、誰かの役に立つ側面があります
- 「早くから将来の職業を決めさせたほうがよい」→ 興味や得意は成長とともに変わります。決めさせるより、いろいろな仕事があることを知る機会と捉えましょう
- 「仕事の話は大人の事情だから、子どもには不要」→ 守秘義務に関わる内容や、金銭面の細かな事情まで話す必要はありませんが、年齢に合わせて伝えられる範囲はあります
- 「子どもに『将来の夢』を聞けば進路が見える」→ 夢が決まっていない、すぐ変わるのも自然なことです。無理に答えを求めないことが大切です
頼れる窓口・つながり方
仕事や進路の話題は、子どもの年齢や状況によって悩みどころが変わります。「将来のことを聞くと黙ってしまう」「学校や進路のことで不安が強い」といったときは、ご家庭だけで抱えず、担任の先生やスクールカウンセラー、お住まいの市の教育相談窓口などに相談してみてください。職業体験や進路関連の制度・行事の内容は、学校や自治体、年度によって異なりますので、最新の情報は各学校・各市の公式案内でご確認ください。
また、地域のボランティアや行事に親子で参加すると、普段出会わない世代・職業の大人と自然に話す機会にもなります。
編集部からのメッセージ
子どもにとって、保護者が「働くこと」をどう感じているかは、言葉以上に伝わるものかもしれません。完璧に語る必要はなく、「今日はこんなことがあったよ」とひとこと共有するだけでも、立派な一歩です。勤労感謝の日を、家族が互いの「はたらき」に「ありがとう」を伝え合うきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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