登校前の「お腹が痛い」「頭が痛い」──不登校の子の朝の身体症状を、仕事に出る前にどう受け止める?
「お腹が痛い」「頭が痛い」──朝、そう訴えるお子さんを前に、出勤の時間が迫っている。「本当に痛いの? それとも行きたくないだけ?」と迷い、そんな自分を責めてしまった経験はありませんか。
この記事では、登校前の腹痛・頭痛・吐き気といった身体症状をどう受け止めるか、仕事に出る前の限られた時間でできることを一緒に考えます。医学的な診断をするものではなく、迷ったときの整理の材料としてお読みください。
朝の腹痛・頭痛は「仮病」ではないことが多い
学校に行きたくない気持ちや緊張が強いとき、体に実際の痛みや不調として現れることがあります。本人は演技をしているつもりはなく、痛みそのものは本物、というケースは少なくありません。「休みたいから言っているのでは」と最初から決めつけないことが、まずの出発点になります。
- 朝にだけ強く、学校が休みの日や夕方には和らぐ
- 腹痛・頭痛・吐き気・だるさなど、症状がいくつも重なる
- トイレにこもる、横になって動けないなど、つらさが目に見える
- 原因がはっきりしないまま、繰り返し起こる
一方で、本当に体の病気が隠れていることもあります。「気持ちの問題」と決めずに、体の面も確認しておくと安心です。
仕事に出る前の数分でできること
- まず症状を受け止める:「痛いんだね、つらいね」と一言。原因探しや説得は、朝の時間では後回しにしてよい
- 体温・顔色・食欲を軽く確認する:発熱や嘔吐など、すぐ受診が必要そうなサインがないか見る
- 今日の過ごし方を一緒に決める:休む・様子を見て遅れて行くなど、選択肢を短く提示する
- 連絡の約束をする:「お昼に一度メッセージするね」「つらくなったらここに連絡してね」と伝えておく
- 学校へは事実だけ伝える:「腹痛のため欠席します」など、負担の少ない形でよい
留守番になる場合は、薬の置き場所や、急に悪化したときの連絡先を事前に決めておくと、仕事中の不安が少し軽くなります。
受診するなら、どこから?
症状が続くときは、まず小児科やかかりつけ医に相談する方法があります。体の病気がないか確認したうえで、必要に応じて心療内科・児童精神科など、心の面を診る医療機関を紹介してもらえることもあります。朝起きられない症状が中心なら、起立性調節障害について書いた記事も参考にしてください。
- 受診は平日の日中が中心になりやすいので、予約方法や時間外の対応を事前に調べておく
- 症状が出た時間帯・頻度・食事や睡眠の様子を簡単にメモしておくと、診察で伝えやすい
- お子さんには「原因を一緒に調べてみよう」と伝え、「異常がないか確認するだけ」と安心できる言葉を添える
よくある誤解・避けたい対応
- 「気のせいでしょ」と流してしまう:本人は余計に孤立感を深めやすくなります
- 痛みがあるのに無理に連れて行く:症状が強まったり、朝への恐怖が増したりすることがあります
- 「休んだらゲームはなし」と条件をつける:休むことへの罪悪感を強めてしまう場合があります
- 検査で異常がなければ「問題なし」と考える:数値に出なくても、つらさは本物のことがあります
- 一人で判断し続ける:親だけで抱えるほど、朝の判断が重くなります
頼れる窓口
- かかりつけの小児科・地域の医療機関
- 在籍校の担任の先生、養護教諭、スクールカウンセラー
- お住まいの市町の教育委員会・教育相談窓口(富士見市では当NPOが委託を受けている教育相談窓口があります)
- 保健センターの保健師さんなど、地域の相談先
制度や窓口の運用は変わることがあります。2026年(令和8年度)時点の最新情報は、各医療機関や自治体の公式案内でご確認ください。
編集部からのメッセージ
毎朝の「痛い」に向き合いながら出勤するのは、体力も気持ちも消耗します。迷って当然ですし、その日の判断が後から「違ったかも」と思えても、それは親の責任ではありません。「体と心の両方を見ていく」くらいの構えで、少しずつ様子を見ていきましょう。
「どこに相談すればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。気軽にお声がけください。
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