不登校のままでも学年は上がれる?――「原級留置」への不安、仕事をしながら情報を集めるには

子どもが学校に行けない日が続くと、ふと「このまま出席日数が足りなくて、進級できなかったらどうしよう」という不安がよぎることがあります。仕事中、ふとした瞬間にその不安を思い出しても、担任の先生に電話をかける時間はなかなか取れず、休憩時間にスマートフォンで検索してみても、情報が学年や自治体によってまちまちで、余計に不安になってしまう――そんな経験をした保護者は少なくないのではないでしょうか。ここでは、進級・進学に関する不安とどう向き合えばいいか、一緒に整理してみます。

小・中学校と高校では「進級」の仕組みが違う

まず知っておきたいのは、義務教育である小学校・中学校と、高校とでは、進級の考え方が異なるという点です。公立の小中学校は「年齢主義」という考え方を基本としており、出席日数が少ないことだけを理由に、次の学年に上がれない(原級留置・留年)という扱いは、一般的にはほとんど行われていません。学年は年齢に応じて進み、卒業についても同様の運用がとられているケースが多いとされています。一方で高校は、学校ごとに定められた単位の修得や出席時数の基準を満たす必要がある「課程主義」の要素が強く、欠席が一定数を超えると、単位が認定されず、進級や卒業が難しくなる場合があります。ただし、この基準や運用は学校・自治体・年度によって異なり、最終的な判断は各学校に委ねられています。気になる場合は、思い込みで判断せず、担任の先生や学年主任、高校であれば進路指導の先生に直接確認するのが最も確実です。

仕事をしながらでも押さえておきたいポイント

  • 今のお子さまが小・中学生か、高校生かで、心配すべき度合いが違う――義務教育段階では出席日数だけを理由にした留年は基本的に想定しにくく、まずは落ち着いて現状を確認したい
  • 高校生の場合は「欠課時数」「必要単位数」の基準を早めに確認する――基準に近づいてから慌てるより、余裕のあるうちに学校に聞いておくと安心
  • 担任への確認は、電話でなくメールや連絡帳でも構わない――仕事中に電話が取れなくても、文面で質問を残しておけば、後で回答をもらえることが多い
  • 不安な気持ちを「進級できるかどうか」だけに集中させすぎない――進級・卒業の可否は学校が総合的に判断するものであり、保護者だけで結論を出そうとしなくてよい
  • 年度の切り替わり(1〜3月)前に、一度まとめて確認する機会を作る――日々の不安を都度抱えるより、時期を決めて相談する方が仕事との両立もしやすい

今日からできる具体的なアクション

  • 次回の三者面談や個人面談の機会に、「進級・進学について今の時点でどう見えているか」を率直に聞いてみる
  • 電話が難しければ、連絡帳やメール、学校指定の連絡アプリで「進級に関して不安があるので、お時間のあるときに教えてください」と一文添えて送っておく
  • 出席日数や欠課時数について、学校がどのように記録しているかを一度確認しておく(家庭での記録と食い違いがないかの確認にもなる)
  • 高校生の場合は、レポート提出やスクーリング、保健室登校など、出席として扱われる制度が校内にあるかどうかも合わせて聞いてみる
  • 富士見市・ふじみ野市・志木市・三芳町・新座市など近隣の教育委員会が設けている教育相談窓口でも、進級・出席に関する一般的な情報を相談できることがある

やってはいけないこと・よくある誤解

  • ネット上の体験談だけを根拠に「うちも留年するに違いない」「絶対大丈夫」と結論を急いでしまう(学校・自治体・年度によって運用は異なります)
  • 不安なまま学校に確認せず、時間だけが過ぎてしまう(早めに聞いておけば安心材料になることも多い)
  • 子どもの前で「進級できるか心配」と繰り返し口にしてしまい、子ども自身にプレッシャーを与えてしまう
  • 進級・進学の話を、子ども本人の状態や気持ちより優先してしまう(まずは子どもの体調・心の状態が土台にあることを忘れない)

頼れる窓口・選択肢

担任の先生に直接聞きにくいと感じる場合は、スクールカウンセラーや教育相談窓口、教育支援センター(適応指導教室)を通じて、進級や出席に関する一般的な情報を教えてもらうという方法もあります。富士見市をはじめ、ふじみ野市・川越市・志木市・三芳町・新座市などでも、教育相談の窓口が設けられています。学校とは別の立場から話を聞いてもらえることで、気持ちが整理しやすくなることもあります。フリースクールや教育支援センターに通っている場合は、その出席が学校の記録上どう扱われているかも、あわせて確認しておくと安心材料になります。

編集部からのメッセージ

「進級できるかどうか」は、保護者にとって本当に気が休まらない心配ごとだと思います。ただ、多くの場合、その判断は保護者だけで抱え込むものではなく、学校と一緒に確認していけることでもあります。仕事の合間の限られた時間でも、一文のメールや連絡帳のやり取りから道は開けます。不安なときは、私たちのようなNPOや教育相談窓口にも、ぜひ気軽に声をかけてみてください。

教育援護会について

本サイト「教育援護会」は、埼玉県富士見市を拠点に教育・子育てのサポートを行うNPO法人です。富士見市から教育相談窓口の委託を受けており、不登校サポート・学び直し・独自奨学金・地域ボランティアを通じて、お子さま・保護者・地域に寄り添う活動を続けています。

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