「高認」と「通信制高校」——どちらの道が自分に合っている?選ぶための視点を整理する

「高認を受けようか、それとも通信制高校に入り直そうか」——学び直しを考え始めたとき、最初にぶつかる迷いのひとつです。どちらも有効な選択肢ですが、仕組みや向いている状況がやや違います。ひとつひとつ丁寧に整理しながら、自分に合った道を見つけるためのヒントをお伝えします。

あらかじめお伝えしておくと、どちらが「正解」という話ではありません。今の自分の状況・目的・生活スタイルによって、合う選択は変わります。

そもそも「ふたつの道」は何が違う?

高認(高卒認定試験)は、文部科学省が実施する試験に合格することで「高校を卒業した者と同等以上の学力がある」と認定される制度です。試験に受かれば大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。ただし、あくまで「認定」であり、高校卒業の学歴そのものではありません。

通信制高校は、実際に高校に在籍して単位を修得し、卒業することで「高校卒業資格(学歴)」が得られる学校です。レポート・スクーリング・単位認定試験という流れで学習を進め、全課程を修了すると卒業証書を手にできます。

項目高認通信制高校
得られるもの大学受験資格・学力認定高校卒業資格(学歴)
所要期間の目安最短で次の試験まで(年2回)最低3年間(転入時は残り単位による)
費用の目安受験料のみ(教材費は別途)公立なら年数万円〜、私立はさまざま
学校への在籍学校に通わなくてよい学校に在籍して学ぶ

(2026年時点の概要。費用・制度の詳細は文部科学省や各学校の公式情報でご確認ください)

高認が向いているケース

高認は、「早く大学や専門学校へ進みたい」「独学が得意で、自分のペースで勉強したい」という方に合いやすい選択肢です。年に2回(例年8月・11月)試験があり、科目ごとに合格を積み上げる方式なので、全科目を一度に受ける必要はありません。

また、英検・数検・漢検などの資格を持っている方は、対応する科目の免除申請ができる場合があります。高校在籍中に修得した単位も、科目免除に使えるケースがあります。すでに持っているものを活かして受験科目を減らせるかどうか、まず確認してみると見通しが立ちやすくなります。

埼玉県内の受験会場はさいたま市など県内に設定されており、富士見市・ふじみ野市・志木市・新座市・朝霞市・和光市など東武東上線沿線にお住まいの方もアクセスしやすい立地です。

通信制高校が向いているケース

「最終学歴として"高校卒業"の欄を埋めたい」「就職活動で高卒以上が条件になっている職場を視野に入れている」という場合は、通信制高校で高校卒業資格を取ることが現実的な選択肢です。高認は学力の認定であり、高校卒業の「学歴」とは別物だからです。

また、「勉強の習慣をゼロから作り直したい」「同じ境遇の仲間がいる環境で学びたい」という場合も、通信制高校のほうが支援体制が整っていることが多いです。スクーリング(対面授業)や担任制度があるため、一人で抱え込まずに学べる環境が用意されています。

埼玉県には公立の通信制高校(戸田翔陽高校など)があり、私立通信制高校やサポート校と比べて費用を抑えられることもあります。川越市・坂戸市・東松山市など県内各地からも通えるよう、複数の学習センターを持つ学校もあります。転入・編入のタイミングは学校によって異なるため、早めに個別相談するのが確実です。

「高認を取れば、高卒と同じ扱いになる?」——よくある誤解

「高認に合格すれば、高校を卒業したのと同じ扱いになるんじゃないか」と思っている方も少なくありません。実際には、同じ扱いになる場面と、ならない場面があります。

  • 大学・短大・専門学校の受験:高認合格で受験資格が得られます。この点では高校卒業と同等に扱われます。
  • 履歴書の最終学歴:「高校中退」のまま。高認合格は学歴ではなく資格のため、「高卒」とは書けません。
  • 求人票の「高卒以上」という条件:企業・職種によって扱いが異なります。高認を高卒と同等に扱う企業もあれば、そうでない場合もあります。

「進学したいのか、就職したいのか」という将来の方向性によって、どちらの道が合うかが変わります。まだ方向性が定まっていない場合は、通信制高校で高校卒業資格を取ってから改めて考えるという選択肢もあります。

迷ったら、一人で決めなくてもいい

「高認と通信制、自分にはどちらが向いているか判断できない」というのは、ごく自然なことです。情報を集めれば集めるほど、かえって迷いが深まることもあります。

そういうときは、今の自分の状況を知っている人に話してみることが一番の近道です。学校の担当窓口や地域の教育相談窓口では、「いまの自分の状況ならどちらが現実的か」を一緒に整理してもらえます。進路の正解を教えてもらう場というより、自分の選択肢を一緒に可視化してもらう場だと思ってください。

富士見市・ふじみ野市・志木市・新座市・朝霞市・和光市・川越市・坂戸市など埼玉県東上線沿線にお住まいの方は、地域の教育相談窓口にお気軽にご連絡ください。「まだ何も決まっていない」という段階からのご相談を、丁寧にお受けしています。

教育援護会について

本サイト「教育援護会」は、埼玉県富士見市を拠点に教育・子育てのサポートを行うNPO法人です。富士見市から教育相談窓口の委託を受けており、不登校サポート・学び直し・独自奨学金・地域ボランティアを通じて、お子さま・保護者・地域に寄り添う活動を続けています。

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